「日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」」門田隆将 <所感> 1890年、日本は和歌山県沖でトルコのエルトゥールル号の遭難を助けた。 それから125年後、1985年にテヘランが空爆された際に日本人を助けたのはあの遭難事故で恩義を感じたトルコだったー。 本書はトルコの親日国ぶりを示しただけの本ではない。 日本人が海外で危機に直面した際の日本国としての課題を浮き彫りにしたものである。 その課題とは「日本には海外で自国民の生命を守る」ことができないということ。 1953年テヘラン空爆、1990年イラク軍クエート進行、1994年イエメン内戦・・・。 いずれも日本は、諸外国ならば当…