昔、ダウンタウンのコントに『実業団選手権』というのがあった。小学生の時に初めて見て爆笑した。しかし、このコントの面白さを文章で伝えるのは困難だ。「面白さ」には言語化が可能なものと、そうでないものがある。映画でも小説でもお笑いでも、粗筋があるものは、「面白さ」を第三者に伝えやすい。なんなら、粗筋を最初から最後まで紹介するだけで、内容は伝わる。逆に『実業団選手権』のようなコントは「取り敢えず見て下さい。面白いから」としか言えない。「ボケたらつっこむ」という「お笑いのセオリー」のようなものから遠く離れた場所にある笑いで、これを笑えるかどうかは、見る者の感覚に大きく依拠するように思う。 ルイス・ブニュ…