春の訪れを感じ始める『雨水』の節季は渡り鳥にとっては北帰行の頃。「別れの時」が「新たな出会い」を生む 二十四節気では今日から『雨水』。降り続いていた雪が徐々に雨に様変わりしてくる頃である。『暦便覧』に「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり」と記されているところをみると、旧暦で季節を感じていた江戸時代には雪どけの時期と思われていたのだろう。 『雨水』の頃は『大寒』の頃までに北国から飛来した渡り鳥が、羽根を休めつつ子を生み育てて、小鳥たちと共に北の国へ帰っていく“北帰行”の時期でもある。 春には桜が咲き誇り、夏には蓮の花が咲き乱れる上野・不忍池で子育てをしてきた渡り鳥たちも北へ帰り始めている…