舟橋聖一

谷崎潤一郎は、松子と結婚してからは、大坂の陣では豊臣びいきだった。それは、松子が豊太閤びいきだったのと、谷崎の先祖が近江出身だと分かり、石田三成に共感していたからで、「春琴抄」の春琴と佐助の関係は、淀殿と三成を模したものであろう。 しかし谷崎は、幕末の政治については、何も言っていない。東京人としては、徳川方に与したいところだろうし、弟子の舟橋聖一は「花の生涯」で井伊直弼を義人として描いており、谷崎存命中に大河ドラマにもなっているが、谷崎は何も言っていない。しかし、東京へ出る途中、彦根で井伊家の別邸だった八景亭に泊まったこともあるし、井伊直弼びいきだったのではないかと私は思っている。 というのは…

咋夜・就寝前から「雨音」がし始めました。 予報通り、雨は降り続いて朝を迎えました。 アメダス、朝のうちの最低気温は0.8度（8::00)、「日中は雨か雪が降り続く」予報です。 昨夜のポイント予報にも、「霙（みぞれ）」マークが並びます。 野辺山など、標高の高い土地には、「雪だるま」マークが見えます。 読売新聞 一面見出しは 育休給付手取りと同額 男性取得「30年度85% 首相表明 「年収の壁」見直し 国枝さん国民栄誉賞授与 パラ選手に初 「インド太平洋」ODA拡充 新計画概要 国際秩序維持主導 国際面 「和平」露は難色か 中露首脳会談へ 中国「公正な立場」強調 スポーツ 大相撲春場所 貴景 綱取…

夏以来の高円寺である。もうそんなに日が経ってしまったのかという感じもありつつ、西部古書会館のブックラボへ。 到着は9時半くらいだったろうか。まだガレージ部分は解放されておらず、ゲート越しに虎視眈々と本を伺っている先客が犇めいていた。外台も買えるのはわかっていたが、まあそこまで、という気もしたので少し距離を取って開場を待つことに。40分くらいにゲートが開くや外台から2冊掴み、会場入り口付近にたむろしておく。 開場、もちろん目当ては500円均一のS林堂。前回*1と同様、事前にすべての棚差しが写真で公開されており、客はあらかじめ目星をつけている本にまっしぐら。私ももちろん対策済みで、何番目の棚の何段…

こんにちは！前健です。 今回、縁あって時代小説家である砂原浩太朗さんの講演会に参上つかまつったという貴重な体験をしたのでお伝えします！ 茨城県龍ケ崎市でおこなわれました 砂原浩太朗さんとは？ 砂原浩太朗さんの「私の履歴書」 小説との出会い 「歴史は面白い」 苦難を乗り越えて時代小説家に 時代小説の魅力 現代を書くことに比べると制約が少ない 「人間が美しいままで存在している、報われる」といった理想郷の表現 古びない 美しい言葉 美しい日本の姿や美しい自然の描写 高度に進んでしまった現代人の心を憩わせる 文章へのこだわり、そして登場人物に託すこと 文章にはとりわけ気を配る 砂原浩太朗さんが登場人物…

昨晩、常磐線運休で松戸に戻れずホテルに一泊したＩ君は今朝、水戸を0626に発つ特急（ときわ）に乗車できたとLINEで一報あり。その直後にJR東日本からのLINEで常磐線は人身事故の影響で土浦〜品川で運転見合せと。正常なダイヤで動いてゐるときのほうが珍しくないか、常磐線。癸卯年正月十五日。元宵。気温摂氏▲1.0/10.9度。快晴。晩に元宵の月が東の空に上がるのを愛でる。ピーター＝バラカンさんの番組は毎週ほとんど追悼特集。誰か彼かミュージシャンの訃報。誰だかリスナーがコメントしてゐたが自分たちが聴いてきた音楽が60年代から70年代だから当時活躍した彼らが長生きしたとしてもちょうど寿命になつてゐる、…

PanasonicがBlu-rayディスクの製造から引退かあ。BDはパナ派だったのに。仕方ない。というわけで録画した番組を見る時間が作れず職場の昼休みにTVerでバラエティ番組を消化する機会が増えたという私みたいな方に向けて、TVerでの見逃し配信がある番組についてはタイトルの後ろにリンクを追加することにしました。ただし、レギュラー番組については毎回確認してる訳ではないので、[TVer]と付いてるからといってその回が配信されるかどうかはわかりませんのでご注意を。また[TVer]と付いてない番組については単なる確認もれなのであるかもしれないし無いかもしれない状態。調べた時点で見つからなかったとき…

1930年（昭5）新潮社刊。新興芸術派叢書第22編。楢崎勤は作家である傍ら雑誌「新潮」の編集者でもあった。この本は表題作の他23篇を収める。都会に生きる孤独な女性の生きざまの寸景の集合体と言える。昭和初期のダンス・ホールで来客の相手をする踊り子として働く女性が多く描かれる。現在からみればどうでもない単語を伏字にしている。何の事件が起きるわけでもないし、結末がある話でもないが、原稿用紙数枚の短さで、読みやすさと共に不思議な味わいをもたらしてくれる。☆☆☆ 当時、プロレタリア文学の流行に対抗するべく「新興芸術派」と呼ばれる自由なモダニズム表現を目指すグループの動きが見られたが、川端康成、井伏鱒二、…

元旦。 思いがけず、私たち夫婦と娘、息子という4人だけで丸一日を横浜で過ごすことになりました。それぞれの配偶者、孫たちはそれぞれ理由は違うのですが、別行動をとることになり、気がついたら、オリジナルメンバーだけになったのです。何年ぶりだろう。 金沢八景に住んでいた頃からよく通った、懐かしい横浜そごうに10時の開店から入場し、2階の「アフタヌーンティー」へ。4人そろったところで近況を交換し、早めの昼食。豊洲と北鎌倉に住む子ども二人は、それぞれ充実した毎日を送っているようで、それが何よりうれしく感じました。 快晴の天気の中、横浜湾をシーバスで10分ほど走って、初めての赤レンガ倉庫地区を散策。にぎわう…

1 紅葉の散り積もる金福寺 2 庭園へと誘う藪椿 3 満開のサザンカ 4 「芭蕉庵」と西王母椿 5 村山たか女が尼僧として過ごした寺 1 紅葉の散り積もる金福寺 紅葉シーズンも終盤。１１月２７日の土曜日に、左京区一条寺、詩仙堂の近くにある、隠れた紅葉の名所である金福寺（こんぷくじ）に行ってきました。 白川通北大路から少し北上し、一条寺下り松町バス停留所の南側の道路を西へと、山手に向けて、クランクのような狭い道を折れ曲がりながら進むと、何とか門前に到着できます。 私は、もう一つ南側の道から回っていったので、車一台やっとの隘路を恐る恐る進む羽目になりました。この寺は、車ではなく、歩いて訪れるべきと…

hahatenのアバウト生活、どうでしょう？ 銀座６丁目「空也」買うためには予約が必要という、一日８０００個売り切れのお店 この度お茶友さんが東京へ出かけた際のおみやげです。 ２０１５年８月に彼女から初めて頂戴したのですが、最中好きのhahatenを気に留めて下さっていたようで、昨日届けていただきました。有難いことです。７年の歳月が流れましたが、最中の皮は香ばしく、餡は質実剛健の風は変わらず、 ワクワクしています。お店の由緒などネットから引っ張らせてもらいました。 空也の初代は、もとは畳屋として江戸城に出入りしていたが、大政奉還で職を失った[3]。そして、瓢箪を叩きながら踊る踊り念仏の関東空也…

神保町の方ではぐろりや会もあるのだが、両方行こうとしながらも結局はダラダラしていて間に合わず五反田散歩展のみにといういつもの展開。到着は17時10分ごろ。しかし今日はガレージが結構面白そうで、あれこれと見ているうちに20分くらい経過してしまう。急いで会計をして2階へ。ここも駆け足でめぐる。おっと思うものがあり、抱えるもかなり嵩張る。注文品である春琴抄の複製原稿はハズレ。購入したのは以下。 三島由紀夫「文章読本」（婦人公論付録）200円 永山則夫「愛かー無か」（合同出版）昭和48年10月18日200円 国立劇場「椿説弓張月」筋書200円 「文章読本」はようやく綺麗なのを入手。椿説のもとうに持って…