仏教学者、京都大学教授。1961年生まれ。1985年京都大学文学部仏教学卒、87年同大学院仏教学修士課程修了、1988年京都大学人文科学研究所助手、1998年九州大学文学部助教授、2000年京都大学人文科学研究所助教授、07年准教授、教授。プリンストン大学、ハーヴァード大学、ライデン大学、スタンフォード大学等において客員教授を歴任。
『唯識 これだけは知りたい』加藤朝胤監修 船山徹 石垣明貴杞 唯識 これだけは知りたい 作者:船山 徹,石垣 明貴杞 法蔵館 Amazon とてもいい本だと思う。 インド、インドから中国へ、中国から日本へ、唯識の基本用語と章立てされていて、そんなに唯識を知らない人でも歴史から、しかも理解しやすい内容で読み進めることが出来る。無著、世親兄弟のところは面白かった! 自分としては、ディグナーガが自分の派内でのみ理解される用語で教えを現わすのでなく、文字が読めれば理解できるようにしたというのが、そういう転換を行っていく人がいるんだなあと。そういうことがなければ今自分の元に仏教が伝わっていないかも知れな…
評論文では、日本文化、日本人論がよく出る印象です。しかし、文学部で東洋史をやっていたためか、日本文化とは何か、よくわからなくなってきました。 禅は日本文化の代表と言われますが、 CiNii 図書 - 大乗仏典 などの大量の日中の仏典を読んでいないので、私は何とも言えません。 柳田聖山 - Wikipedia 竺沙雅章 - Wikipedia などの中国仏教史の大家もいることを考えると、 日本文化とも言い切れない? 現代日本思想大系 第32 | NDLサーチ | 国立国会図書館 「反近代の思想」解説で、福田恆存が鈴木大拙の論法を批判している。鈴木大拙は禅で世界的に有名。 「日本の伝統文化」を問い…
天気も良く、大谷選手の試合も現地雨で開始時間が遅れるため、ビデオ録画して、午前から急遽外出。 日光市を目指しました。 目指すは新規開拓のお蕎麦屋さん、並木そばさん。 創業明治33年。 十割蕎麦、天ぷらもさっぱり揚げでボリュームたっぷり。 今市のお蕎麦屋さんのレベルの高さに感心する口コミも多々あり、新規開拓で行ってみることにしました。 日光街道沿いは人気があり、美味しいお蕎麦屋さんが沢山あります。 長畑庵さん、報徳庵さん、わらび野さん、水無湧水庵さん、他多数。 特に我が家のお気に入りはわらび野さんで、このところわらび野さんに行くのが定番になっていました。 今回は久しぶりの新規開拓。 場所は今市の…
いまも新刊で買えるのかどうか分らないが、田中慶太郎編譯『支那文を讀む爲の漢字典』(研文出版1962,以下『漢字典』)という辞書がある。これはもともと1940年に田中慶太郎の文求堂から刊行されたもので、1962年の四版から版元が「(山本書店出版部)研文出版」に変っている。その際には長澤規矩也の「重印の序」も附された。手許にあるのは1994年の十版で、高校生の時分に新刊書店で購ったのだった。 この書物の実質的な翻訳者が松枝茂夫であるということについては、かつて安藤彦太郎が、次のように書いていた。 中国の古典を中国のものとして読むための手ごろな字典の刊行を企画した田中慶太郎という人物は、具眼の士とい…
「#2023年おすすめ仏教書3冊」とハッシュタグを付けてツイートして、2023年に読んだおすすめ仏教書3冊を紹介し合うという企画をおこないました。 皆様ご投稿ありがとうございました。 企画の詳細は以下のブログ記事をご覧ください。 akatsuki-blog.hatenadiary.jp 本記事は皆様のご投稿の中から ・2023年に出版された本 ・2022年以前に出版され、複数投票された本 以上2点のいずれかに該当する本をまとめたものです。 順位を付けるという趣旨ではなく、あくまでもおすすめの仏教書を共有しようという企画です。 それでは、さっそく投稿結果を発表いたします。 2023年に出版された…
あまりにぎっしりコンテンツが詰め込まれていたため、ツンドク期間が長くなった「説話文学研究」57号(2022/9)を読了。シンポジウム①「『曽我物語』と説話」、②「戦争はいかに語られるか」、③「西域・中国からの水脈ー仏典と翻訳・俗講」を中心に、自分の関心のあるものを読んだのですが、書評・紹介欄は評者の個性が様々で面白かったし、論文では音楽説話に関する2篇が読み応えがありました。 ①は小井土守敏、渡瀬淳子、坂井孝一、黒石陽子、会田実、宮越直人という顔ぶれ。小井土さんの、真名本曽我成立年代に関する話題提供(永正6年1509成立の『神祇肝要抄』がほぼ妙本寺本と同文の真名資料を参照している)、坂井さんに…