映画俳優。
1929年、東京深川で長唄の師匠・杵屋勝東冶の長男として生まれ、弟は勝新太郎。
日大三中時代は1年生を3回続ける腕白だったが成人して長唄に精進、名取になった。新東宝から高給で誘われ入社。看板スターになったものの白塗りの 2枚目が多く、ここではまだ本領を発揮しない。大映に移籍し城健三朗と名乗ってから、個性的な脇役に成長し始めた。
東映では若山の旧姓に戻り、幅広く悪役をこなし、鶴田浩二・安藤昇・藤純子らの主役を食うほどの人気を得る。さらに、NHKドラマ『事件』、木下恵介監督『息子』の熟成した演技力は、晩咲きの大輪の花を思わせた。
ほかに『子連れ狼』シリーズなど。
勝とは正反対の大の甘党であった。
1992年、心不全で死去、62歳。