茨木のり子さんの「言の葉さやげ」を読んだ。茨木さんの本は割と手元にあるが、この本は言葉に関する文をまとめたもの。巻末の初出一覧を見ると、所蔵の本と被るエッセイがあったけど、そもそもこの「言の葉さやげ」として本にまとめられたものだから、こちらで読むことにした。方言、詩の朗読、詩人論といずれも興味深い話題ばかりだった。 言の葉さやげ (河出文庫 い 36-2) 作者:茨木 のり子 河出書房新社 Amazon 茨木のりこさんは実母は山形は庄内地方の出身だったそうだ。東北人にありがちだが、お国言葉には劣等感があり、標準語を使うとなると慣れないせいか世間に対しては寡黙になりがちだったそうである。今では「…