テッド・コッチェフ監督による映画作品。 1971年に製作された。ドナルド・プレザンス主演。 オーストラリアの砂漠地帯を舞台に、酒、博打、狩猟によって破滅へと駆り立てられる男を描く。 1971年、第24回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、2009年の同映画祭ではレストア版が上映された。2014年、日本でも劇場公開へ。
王になろうとした男ジョン・ヒューストン 作者:ジョン ヒューストン 清流出版 Amazon 菊川Strangerの特集上映からの流れで、7月後半はジョン・ヒューストン監督作品を連続鑑賞。簡単に感想を書き記しておきます。 『マルタの鷹』(1941年) 原作ダシール・ハメット。主演ハンフリー・ボガート。ヒューストンの監督デビュー作にして、ハードボイルド探偵映画の古典。原作で「金髪の悪魔」と描写される探偵サム・スペードはボギーと随分イメージが違うけど、時折浮かべるワルそうな笑みは正に悪魔的なカッコよさだ。 改めて見ると、本作はほとんど会話劇なのだった。派手なアクションや凝った謎解きがあるわけでもない…
料理長殿、ご用心 blu-ray ジョージ・シーガル Amazon 『ランボー』『地獄の七人』で知られるテッド・コッチェフ監督。オーストラリア娯楽映画黎明期を取材したドキュメンタリー『Not Quite Hollywood』を見てジョージ・ミラーやピーター・ウィアーのようにオーストラリア出身かと思い込んでいたら、実はカナダ出身で、初期はイギリスで活動していたようだ。そんなコッチェフの3作品を鑑賞。 『料理長殿、ご用心』(1978年) ジャクリーン・ビセット主演の愉快なミステリー・コメディ。大昔にTVの吹替洋画劇場で見て以来久々の再見。コッチェフの名を知ったのは『ランボー』よりこっちが先かな。 …
『酒はもう長いこと飲んでいないが、今日はビールをもらうよ』 I haven't had a drink in a lotta years, but now I'm gonna have me a cold beer. 『何にする?』 What flavor? 『ミラーをもらおうか』 What does a Miller Lite taste like?本日8月2日(8月第1金曜日)は「世界ビール・デー」。2007年(平成19年)にアメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズで開始された小規模なイベントが、いつしか207都市・80ヵ国・6大陸にまたがる世界的な記念日に。ビールを飲むシチュエーションは…
小学生の頃から断片的には見ているのだけど、ちゃんと見たのは初めてでした。『デス・ロード』はこれの拡大版セルフリメイクといった感じでしたね。 小学生の時、1作目がカッコよい車が活躍するアクションヒーローものかと思ったら、TVで見て予想外にバイオレントで陰惨だったからびっくりしたものだけど、大人になって改めてフルバージョンで見てみたら、唐突なセックスシーンとか、崩壊した警察機構とか、無法すぎる悪役とか、ディストピア的な側面に余計びっくりして、なんというか「理の外の世界」、異界という印象で、少なくともスカッとする映画ではないなと思ったものでした。 比較的最近になって、テッド・コッチェフの『荒野の千鳥…
ついに今年のビッグイベントである『マッドマックス:フュリオサ』の日本公開が5月31日に決定しました!その嬉しさに乗じて今回は前々から温めていた企画を放出しようと思います。 1979年に公開された記念すべき1作目『マッドマックス』と人気シリーズに押し上げた1981年公開の2作目『マッドマックス2』はオーストラリアで製作された映画。3作目からはハリウッドが携わる巨大シリーズとなりましたが、元はと言えばいわゆるB級、自主製作映画だったのです。 そんなシンデレラストーリーを体現した本シリーズを筆頭に、調べてみると気付いていないで観てる可能性があるほどオーストラリア産映画を色々発見しました。しかも関連し…
「地獄の底で健全に生きる方法」 注:観客の興趣をそぐことがないと思われる範囲で、作品の内容に言及しています。 1993年の世界公開時点で、ヴェネチア映画祭の三部門で賞に輝きながら、なぜか日本では『アブノーマル』とのタイトルでキワモノ的にビデオスルーされただけという作品が、30年の時を経てまさかの劇場公開。その背景には、この手の怪作の(『荒野の千鳥足』とか)ソフト販売戦略には一日の長のあるキングレコードさんの辣腕もあるだろうが、映画好きの心をつかむには十分なフックである。 主人公バビーにとって、不潔で暗鬱な地下室は世界のすべてだった。一歩でも外に出たら、猛毒の空気で命を落とす。そんな風に母親から…