余計なものを一切排除したカウンターに腰掛ける。 10日振りのビール。 いつもと変わらぬ温もり。 切り捨てて残るもの。 そもそも初めから必要のないもの。 大切にその深部へと遡ってゆくもの。 見えるようになるために見つめ返す時間がある。 ベッドの中で色々と一人で考えていたことを現実の中で希釈しないように。 イクラに少しだけ火を入れ、カルボナーラように食べるときに一体化させる技巧。 押し引きの結果、無限となる白身と白子のソースの掛け合い。 ギリ個体、限りなく液体に近い海老コロッケ。 どこまでもシンプルな勇気ある焼き餃子など。 素晴らしい復帰戦。 帰り際、燃えるグロリオサ。 花言葉は「栄光」「頑強」。…