デビュー作の『元年春之祭』(2018,早川書房)をはじめ、『雪が白いとき、かつそのときに限り』(2019,同)、『文学少女対数学少女』(2020,同)など、華文ミステリの名手として知られる陸秋槎。そんな陸は、『アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー』(2019,同)のために書き下ろされた「色のない緑」を皮切りに、SF作品も精力的に発表している。 そうしたSF短編を中心に、書き下ろし2編を加えた短編集『ガーンズバック変換』が2023年2月に早川書房より刊行された。 ガーンズバック変換 作者:陸 秋槎 早川書房 Amazon その中にはもちろん前述の「色のない緑」(稲村文吾 訳)も収録されてい…