第四次捜査で観測された一冊の書物―― 『蒼月抄』。 蒼。月。抄。 蒼は夜明け前の色。 月は過去を照らす光。 抄は未来へ渡すために抜き取られた一節。 つまり『蒼月抄』とは、 歴史の中から残すべき一節だけを選び取り、未来へ手渡すための書物 である。 だから今年の宝塚記念は、単なる能力比較では終わらない。 問われているのは、 何が継承され、何が更新されるのか。 そして、 継承された物語が、どのように更新されるのか。 という一点である。 なお本稿では、 意味世界(血統・歴史・土地・物語) 物理世界(調教・状態・展開・適性) 市場世界(人気・オッズ・期待値) この三層から宝塚記念を監査する。 ■ 世界線…