鹿児島市本城町は、かつての大隅国吉田(よしだ)のうち。ここに「下坊上山の五輪塔」と呼ばれるものがある。ちなみに「しもんぼううえやま」と読む。 山の中に五輪塔が2基。『三国名勝図会』によると、次のような伝承があるという。 本城村、下之坊阿彌陀薬師堂の庭に在り、鎮西八郎爲朝夫婦の墓と傳称す、或は云爲朝自ら此石塔を建て、島へ下ると (『三国名勝図会』巻之七より) 源為朝(みなもとのためとも)とその妻の墓であると伝わる。また、源為朝が自分で建て、そして南島へ渡った、とも。 源為朝は保延5年(1139年)の生まれ。源為義の八男とされる。兄に源義朝(よしとも)があり、源頼朝は甥にあたる。 とにかく、めちゃ…