狂気を秘めたとか、なんだとか、言う学者さんもおられるが、違うと思う。 事件の原因となったことは、勿論普通のことではないはずで、法に則ったやり方では解決できないことだった。よって、領内のことではない。幕府との関係。光圀にとって当たり前のことが、幕府にとっては当たり前でなく、もめたこと。無かったことに出来ない、国家レベル、死活問題。 とすると、蝦夷地調査に関わることではないか。 当時、既に、ロシアが接近している。光圀は、朱舜水を通して東アジアの国際情勢を知っている。後金が清を建国し(1936)、後に北京に入城する(1944)前に、ロシアは既にオホーツク海までに到達している。1650年代から、清露国…