訓読 >>> 4242天雲(あまくも)の行き帰りなむものゆゑに思ひぞ我(あ)がする別れ悲しみ 4243住吉(すみのえ)に斎(いつ)く祝(はふり)が神言(かむごと)と行くとも来(く)とも船は早けむ 4244あらたまの年の緒(を)長く我(あ)が思へる子らに恋ふべき月近づきぬ 要旨 >>> 〈4242〉天雲のように、行ってすぐに帰ってくるものであろうに、私は物思いをすることだ、別れを悲しんで。 〈4243〉住吉神社の神官が神のお告げだとして言うことには、行きも帰りも船はすいすいと進むでしょう。 〈4244〉年久しく私がずっといとおしく思ってきた人と離れ、恋しくてならなくなるだろう、出発の日が近づいて…