口切の茶会 穏やかな陽気のもと、口切の茶会を開きました。 開炉とあって、いつもより緊張感が感じられます。 寄り付きには 「口切りや足阿これもふくべなり 冨久邉 画賛」 十代 裏千家 柏叟宗室 認得斎 江戸末の茶人、九代 裏千家 千宗室の長男にあたります。 瓢炭斗を添えて 寄り付き 本床には 石州流 十五代宗家 片桐 貞泰の「壷中日月長」 こちゅうじつげつながし 後漢書に収録された逸話によるもの。 壷の中は転じて時空を超越した心の別天地を指すとされ、 日常の中でも心の持ち方ひとつで、そのまま壺中であり、 仙境であり、悟りの妙処となることを示している、 とされています。 「備前 一輪入」中村 六郎…