いつもみなさん、ありがとうございます。 さて今回は、本尊の相貌で、「天親菩薩」の扱いについてです。 実はこの「天親菩薩」は大石寺所伝、日興書写本尊の「御座替本尊」には書かれています。 「天親菩薩」とは世親(ヴァスバンドゥ、梵:Vasubandhu、300〜400年頃)のことです。世親は唯識派最大の人物ですから、唯識思想を教義に用いるなら、やはり取り上げられるべき人物でしょう。 ところが、この「御座替本尊」に書かれている「天親菩薩」、戒壇本尊には全く書かれていないのです。 大石寺が日興から日目に引き継がれた相承の証と称する「御座替本尊」(譲座本尊)では、戒壇本尊に書かれていないものが書かれている…