★★★★☆ 内容 作家・町田康が、自身の文学のルーツや創作の裏側、書くことに対する思いなどを語り尽くす。 感想 自分語りなどしなさそうな著者が自身のことを語る。単純にそれだけで面白い。青年期には北杜夫や筒井康隆を読んでいたことも分かり、なんだか意外な気がしたりもした。それから当たり前の話ではあるが、彼も子供の頃には両親からお小遣いを貰って本を買ったりしていたのだなとほっこりした。あまりイメージが沸かないが、彼もありふれた普通の少年時代を過ごしてきたわけだ。 そして著者は、文学に対する様々な考えを赤裸々に語っている。ただ、講演の内容をまとめたものだからというのもあるかもしれないが、正直なところ、…