エアコンを切って窓を開けると、虫の声が響くようになった。 ”花は咲いては枯れ、あなたに心奪われ”、季節が巡っていく。 風さんは、季節的情緒にはあまり触れない。 ただ、時の経過と永遠に巡るものを並列して、”個”よりも”全体”に視点を向けさせる。 全ての”個”は全体の一部で、無駄なものはない、ということ。 オトンから聞いたという海の泡の話にも通じるところがある。 センチメンタルな季節の話ではなく、壮大な宇宙の真理を想定している。 音の導きがそうさせるようだ。 虫の音さえも、はるかかなたから”風”に乗って届くのでは、と思わせる。 When I turned off the air condition…