閲してみると、最後の金沢は騒動が始まるまえなのだった。つまりはそこから青森県にぞっこん惚れ込んで通い詰めだったわけですな。無論金沢に飽きるなどあり得るはずもなく、ただただ北陸新幹線開通で東京方面および外国の観光客で雑踏するのが煩わしかった。 金沢を好きになった大きな動機である、当地出身の小説家・泉鏡花が生誕百五十年を迎える年にふたたび遊ぶことになったのも何かの縁かもしれない。一泊ながら、久闊を叙すことが出来たというか旧交を温めたというか焼けぼっくいに火が付いたというか、ともかく楽しんできました。 といっても今回は神戸は北区鈴蘭台の『ビストロ ピエール』ご一家及び店の客による「大人の遠足」のため…