* 夜なべてほむらをかこむきみのためくべる夏の樹燃え落ちるまで 風景論なくば真夏の太陽を力点としてカンバスを放て すべての朝のためにできるのはきみのため息燃やすことのみ やがてまたぼくが終わろうとする夜に蝉のぬけがら一切を拒む なが夢のさなかに存ってわが咎をおもいだしたりさよなら人類 青嵐去って一輪挿すだけの花壜がひとつ行く不明だ 蒼穹に拒まれてなおいじましいおもいをさせる遠いおもいで 水太り葡萄畑のあたりまで汗を流しに歩む虹鱒 油虫殺すひとときやさしさが手のひらのなか炸裂したり in your eyes, おれの眸のなかにまだ生き残ってる残像のひと 土を踏む素足のままで踊りたい舞台もあらず劇…