雨の似合う花が咲いてきました。 恵みの雨を待ち望んでいるかのようです。 さて、今月の『高尾山報』「法の水茎」も弘法大師空海をめぐるお話です。お大師さまが土佐で行った「虚空蔵求聞持法」と、口中に飛び来たった明星のその後について書いてみました。お読みいただけましたら幸いです。 ※ ※ 「法の水茎」143(2024年5月号) 紫藤の露の底に 残花の色 翠竹の姻の中に 暮鳥の声 (『和漢朗詠集』源相規) (散り残った紫色の藤の花が、露にしっとりと濡れて色あせないでいる。翠色の竹がぼうっと霞んでいる中から、鴬の声が聞こえてくる) 時の流れは早いもので、5月5日に二十四節気の「立夏」を迎えました。木々の新…