《前回からのつづき》 ■1000形 第二次世界大戦が終わり、戦後の混乱も少しずつ落ち着き始めると、経済面での復興は少しずつ進み始めていました。1950年に勃発した朝鮮戦争は、日本の経済復興に大きな影響を与え、いわゆる朝鮮特需と呼ばれる状態になりました。 こうした経済状態の中で、日本の工業は回復を始め、八幡製鉄所を沿線にもつ北九州線の利用客も増加の一途をたどり、2軸ボギー車をもってしても、その需要がさばききれないほどになりました。 1950年の時点で、北九州線の1日あたりの利用者数が321,800人であったのが、3年後には359,295人にまで膨れ上がり、西鉄も続行運転や高頻度運転などで需要に応…