用務先からの帰り道、ふと見上げた空が恐ろしいほどに透き通っていて、秋だと感じた。今日は日差しの恩恵を受けて温暖だったが、明日は冷え込むらしい。 冬が忍び寄っている。 もうしばらく秋に浸っていたいのだが、時の流れがそれを許してくれない。カレンダーの残りページも少なくなってしまった。 冬場の私はまるで動物だ。毛皮もとい衣服を着込んで、自室という名の巣に閉じこもるだけである。 スポーツの秋、芸術の秋というような言葉が作られたのは、秋のように適度な気候でないと人が人らしく伸び伸びと活動するのは難しいという証だろう。 さて、読書の秋だ。 センチメンタルの秋だ。 西條八十の詩集を読もうと思ってKindle…