平気だと思っていたことが、実は平気ではなかったとして、それは僕の問題であるから、他人にはあまり関係がない。 だから、僕が物語を書けなくなったところで誰も困らないし、僕の見えていた世界は僕という『殻』を打ち破ることなく僕ごと消える。 ストーリーは、もう出来上がってしまったから、書き直しなんてしたくない。 これは、僕のエゴだ。 「僕のエゴだ」という言葉は、中高生あたりで読んだ物語か何かにあった、ていの良い言い訳だ。 世界は、物語のようにただただ美しくなんてできていない。もっといびつで、みずほらしくて、小さな花のような幸せが咲く。 読みやすく整った物語が流行るのなら、いびつでも書きたいものを確と刻ん…