劉慈欣短篇集の円が読み終わらない。内容は以前も言及した通り軽快でたいへん面白いのだが、異常なスケールの物語が数ページごとに細切れにされて何度も0から提供されてくる(短編集故に)その構成は、さながら丸太の威力でジャブを受けているようで、こちらの体力がもたない。一旦積んで、戸谷洋志「親ガチャの哲学」を読んだ。親ガチャ的厭世観というワードを軸に進んでいくその構成は大変分かりやすく、語り口も平易で哲学がまったくわからないおれにも読みやすかった。おすすめです。ただ、今その親ガチャという単語の犠牲者というか、その影響の渦中にいる人にはあまりおすすめできないかもしれない。もう少しだけ憐憫に浸らせておいても良…