【トリップ・角田光代】 こんなはずじゃなかった・・・。 昔、思い描いたはずの将来の自分は、何というかもっと少なくとも今よりは全然マシで。 いや、マシどころかもっと。もっともっと輝いている予定だった。 なのに・・・なんで?いつから、どこで、何を間違えたんだ? 人はきっと種類は違えど、何かしらの「こんなはずじゃなかった」を抱えて生きている。 「後悔したってしょうがない。どんなに悔やんだって、過去は変えられないんだから。」 そんな言葉しか、口から出てこないようなポジティブマシーンみたいな人間だって 深夜に湯船にポチャンとつかりながら「本当にこれで良かったのかな」と思うことくらいはあるだろう。 角田光…