・本稿の内容 時系列分析で使用する差分方程式のメモです。前回は逐次的に代入を行う形で差分方程式の解を求めました。今回からは差分方程式の同次部分(のの部分)の解(以下、同次解)と特殊解の和が一般解となることを確認していきます。今回は、同次解の求め方に焦点を当てていきます。本稿の内容の多くは、ウォルター・エンダース著,新谷元嗣・薮友良訳 (2019)『実証のための計量時系列分析』有斐閣の第1章に基づいています。 ・本文 Ⅰ:1次の差分方程式の同次解 Ⅱ:2次の差分方程式の同次解 Ⅱ-1:の場合(特性根が相異なる実根) Ⅱ-2:の場合(特性根が実重根) Ⅱ-3:の場合(特性根が複素根) Ⅲ:同次解の…