目と耳両方に障害がある「盲ろう者」はコミュニケーションを取れない、というイメージが世間では強いのでは。当事者で、東京盲ろう者友の会理事長の藤鹿一之さん(58)は語る。しかし、通訳を介して藤鹿さんを取材したところ、そのイメージが大きな誤解であることが理解できた。記者の人生そのものに響いた話も含め、やりとりを伝えたい。(中山高志) ◆「未来はない、人生を終わりにしても」と考えた日々も 「見えなくても、聞こえなくても、こうして人と会話ができるんだと教えてもらい、自分の人生が180度変わったんです」 指点字を介して取材に答える藤鹿一之さん(左)=東京都台東区で 盲ろう者で人工内耳を使っている藤鹿さんは…