ジュディス・バトラー(竹村和子(たけむら・かずこ)訳), 2015,『触発する言葉――言語・権力・行為体』岩波書店(いわなみしょてん). をひたすら、ゆっくり読んでいく連載を始めます。マラソン的に、長く続けていきたいです。「序章 言葉で人を傷つけること」の3頁から。英語の題名を直訳すると「導入 言葉的脆弱性について」 脆弱性、ヴァルネラビリティ(vulnerability)という単語が英語の題名に含まれている。この単語は後期のバトラーにとってはとても重要な単語である。被傷性(ひしょうせい)とか可傷性(かしょうせい)などと訳されているのも見たことがある。これはおそらくレヴィナスの影響でこのように…