ママの お下がりの数珠 水晶の うつくしい数珠 水晶の珠は きちんと 百八つ 煩悩の 数 切れるほど祈ったつもり ないけれど 昨年 切れたのを ありものを 材料にして 白い絹の糸と蝋燭で しっかり きっちり 繋ぎなおして いまは 四角い硝子の器に もうひとつの数珠と 眠るみたいにして おさめてある いつも 使っているのは てづくりした わたしお数珠 見た目は ネックレス なんだけど… パパから貰った ペンダント用に加工された石でつくった その石は大きいので 数珠の房に見立てて それを 除くと 丸い珠は やっぱり 百八つにした それらは 白い貝を珠にしてあるもので 品よく かわいらしい これも …