誤り

統計学において、2種類の誤りとは、次の2つの誤りです。 第一種の誤り（Type I error） 第二種の誤り（Type II error） 第一種の誤りとは、帰無仮説が正しいにもかかわらず、帰無仮説を棄却してしまう誤りです。第二種の誤りとは、帰無仮説が誤っているにもかかわらず、帰無仮説を採択してしまう誤りです。 第一種の誤りの確率は、有意水準（α）と呼ばれ、通常は5%に設定されます。第二種の誤りの確率は、検出力（β）と呼ばれ、有意水準と対称の関係にあります。 第一種の誤りを犯さないようにするためには、有意水準を小さく設定する必要があります。しかし、有意水準を小さくすると、第二種の誤りの確率が…

集団の帰属の誤り（group attribution error）は、個人が他の人々の行動や特性を説明する際に、集団や所属するグループの影響を過大評価する傾向を指します。つまり、個人の行動や特性を単独の要因や個人的な特性によるものではなく、所属する集団やグループの影響に帰属させがちな傾向があるということです。 集団の帰属の誤りは、社会心理学や認知バイアスの一つとして研究されています。この誤りにより、個人が他の人々の行動や特性を説明する際に、その人々が所属する集団やグループのステレオタイプや一般的な特徴に基づいて判断することがあります。個人の特性や状況的要因を見落としたり軽視したりすることがある…

前後即因果の誤謬（Post hoc fallacy）は、ある出来事の後に別の出来事が起こったことを根拠に、それらの出来事の間に因果関係があると誤って結論づける論理的な誤りです。つまり、時間的な順序だけを見て、先行する出来事が必ずしも後続する出来事の原因であると結論付けることです。 この誤謬の名前である「前後即因果（Post hoc ergo propter hoc）」は、ラテン語で「それ以降だからそれによる」という意味です。この誤謬は、統計的な相関関係や時間的な順序に基づいて、因果関係が存在すると主張する誤った推論です。 例えば、ある人が特定のアクションを行った後に幸運が訪れたとしましょう。そ…

論理破綻（ろんりはたん、Logical Fallacy）は、論理的な誤りや推論の欠陥を指す言葉です。論理破綻は、議論や論理的な思考において、正当性や妥当性に欠ける論理的なステップや誤った論理的結論が含まれていることを指します。 論理破綻は、論証の形式や内容において発生することがあります。いくつかの一般的な論理破綻の例を以下に示します： 1. 帰結の誤謬（Fallacy of False Cause）：因果関係を誤って解釈し、二つの事象が関連していると主張する。例えば、「AがBの前に起こったから、AがBの原因である」と主張する場合です。 2. 冗長な論証（Redundant Argument）：…

「投影バイアス」という用語は、一般的な用語ではありませんが、文脈によって異なる意味を持つ可能性があります。以下に、いくつかの可能性を示します。 1. 機械学習における投影バイアス（Projection Bias）: 機械学習では、データセットから学習されるモデルが、入力データを適切に表現するために情報を抽出するプロセスがあります。しかし、モデルが学習する際に、特定の特徴や属性に偏りが生じることがあります。この偏りを「投影バイアス」と呼びます。つまり、モデルが特定の情報を重視し、他の情報を無視する傾向があるということです。 2. 認知バイアスにおける投影バイアス: 認知バイアス（Cognitiv…

逆ギャンブラーの誤謬（The Gambler's Fallacy）は、統計学や確率論においてよく知られている誤謬のひとつです。逆ギャンブラーの誤謬は、過去の結果に基づいて未来の結果を予測しようとする際に起こる思考の誤りです。 具体的には、逆ギャンブラーの誤謬では、ランダムな出来事（例えば、コインの裏表の結果やルーレットの数字の出現など）において、連続して同じ結果が出た場合に、逆の結果が起こる確率が高いと誤って信じる傾向があります。つまり、何度も同じ結果が出た場合には、次の試行で逆の結果が起こると期待するのです。 しかし、実際にはランダムな出来事は前後の結果に影響を受けず、過去の結果と未来の結果…

究極的な帰属の誤り（Ultimate Attribution Error）は、社会心理学における概念の一つで、他人の行動や特徴を説明する際に、個人の内在的な特性や永続的な属性に焦点を当てがちなバイアスを指します。 具体的には、究極的な帰属の誤りでは、他人の行動が好ましくない結果をもたらした場合、その原因をその人の内在的な特性や性格に帰する傾向があるとされています。逆に、好ましい結果や成功の場合は、外的要因や状況の影響を強調する傾向が見られます。 この誤りは、他人を評価する際に起こる認知的バイアスの一つであり、個人の内在的な特性を過大評価し、外的な要因や状況の影響を過小評価する傾向があるとされて…