読書体験

スピリチュアル 動画のおすすめに山川夫妻がでてきました。 『聖なる予言』を翻訳された山川 紘矢 山川 亜希子 さんです。 日米でベストセラーになったのはいつ頃かしら。 『実践ガイド』みたいな本も読んで読者のグループにも参加していたり。 そのころはスピリチュアルなものに惹かれていました。 でも、伝統的な宗教には距離を置いていました。 私たちはニーチェの「神は死んだ」という言葉にも心をつかまれた世代です。 いま円覚寺の南嶺管長の法話や講話には共感するけど、 お経を一緒に唱えるのには抵抗があるのはそんな下地があるからかと思います。 科学や合理性一辺倒できた現代社会が行き詰まり、 スピリチュアルなもの…

「人は食べたもので出来ている」と言いますが 「人は読んだもので出来ている」とも言えるのではないかしら。 ブログ友のZoe（id:zoee)さんが以前そんなことを書かれていて とても共感しました。 YOU ARE WHAT YOU READ - 本棚に本があふれてる ワクワクしてページをめくり、 感動したり震撼したり、泣いたり笑ったりした読書体験。 幼い頃から積み重ねてきたそのすべてが「わたし」をカタチづくっていると 言えるのだろうけれど でもじゃあ、自分が本当に大切にしている本って、どの本なのだろう？ わたしという人間の、「核」の部分を作った本って・・・？ 本との出会いは、人との出会いに似てい…

しばらく書かずに放置してしまった。 このブログもネットの世界に無数に漂う「放置ブログ」のひとつになるところだった。 まぁ、殆ど誰も読んでいないのが幸い。 それにしても時々考える。 消去もせず、ああやって途中放棄されたブログの持ち主はどうしてしまったのだろうか？ 書き始めたけれど飽きてしまったのなら、このネット空間のどこかに自分の痕跡が浮かんでいることに（ネットだと「浮かんでいる」という言葉がふさわしい）、気持ちが残らないのだろうか？ さて、このブログもそうなる可能性大いにありだが、私がこの世から消えたら消えるようにはしておきたい。 間隔が空いたので、この際タイトルを変え、内容も本についてだけで…

小学校５年生くらいの事だったと思う。その日風邪をひいて休んでいた私は，親の本棚から『窓際のトットちゃん』を取り出した。いわさきちひろさんの絵による絵本を読んだことがあり，表紙の絵を見て「これならよめるかも・・・。」と思ったことを覚えている。 当時の私は，学校には訳もなく他の子をからかったり，弱い，言い返せない子を的にして遊び半分でいじめる子がいることを知っていたし，実際自分が的になった経験もあった。そして，これが一番絶望的だったのだけど，いじめた子を叱る大人は，私の周りにはいなかった。ただの1人も。 そんな世界にいた私にとってこの本は世界で最初の外の世界への窓を開けてくれた本だ。 どんなに先生…

小説とエッセイの創作をしていて、１番変わったことは、推敲するようになったことである。 日常的に、書類を書いたりするときにも注意深く推敲するようになった。 １０万字以上ある小説を３回推敲すると、書類の推敲くらい何でもないと思うようになった。 言葉のリズムも考えるようになった。 同じことを言い換えて繰り返したり、文末を適度に変化させたりと全体の流れを意識するようになった。 論文は、仕事でたくさん書いているが、小説はほとんど書いたことがない。 ３か月前に突然書き始めた。 初めは自分の経験をもとに書いていて、 「フィクションは書けそうにない」 と思っていた。 だが、頭の中に描いたストーリーを文字にして…

今年もまだ折り返しを過ぎたところではありますが、今年の個人的ベスト作にノミネートする小説に出会いました。 陳浩基（ちん・こうき）さん著の小説『網内人』です。 網内人 (文春e-book) 作者:陳 浩基 文藝春秋 Amazon 以下、あらすじ紹介程度のネタバレがありますのでお気をつけくださいね。 主人公の境遇が辛すぎる この小説、めっちゃ面白かったんですが物語冒頭は「読むのやめようかな…」って思うくらい辛かったです。 物語の舞台は香港です。 主人公の「アイ」さんは、派遣で働く図書館司書です。 いつものように仕事を終え、帰路についてたアイさんは自宅アパートの周辺が騒然となってることに気がつきます…

やっぱり紙の本がいいよね！ こんにちは！ チエノワです。 わたし本好きなので、本の紹介するのに、アマゾンで検索するんですね。 最近気づいたのは、キンドル（電子書籍）やオーディオブックが検索に引っかかるよう になってきたなということ。 時代の変化を感じますね。 書籍に占める電子の割合を調べてみると、 全体金額としては紙のほうが多いという結果でした。 ２０２０年では紙+電子 １兆６１６８億円。 内訳は紙が推定１兆２２３７億円、電子が３９３１億円。 2020年紙＋電子出版市場は1兆6168億円で2年連続プラス成長 ～ 出版科学研究所調べ | HON.jp News Blog 本も文字データですが、ほ…

冬眠族の棲む穴作者:標野凪徳間書店Amazon 冬眠族の棲む穴：二十四節気のささやかな奇跡 標野凪さんの『冬眠族の棲む穴』は、ベストセラー「喫茶ドードー」シリーズでお馴染みの作風を踏襲しつつ、二十四節気をテーマにしたショートショート集です。全24篇、それぞれが独立した物語でありながら、全体を通して優しく、温かい、そしてどこか不思議な世界観が貫かれています。まるで、二十四節気の移ろいと共に、心象風景が繊細に描かれる、一枚の絵巻物を読んでいるような感覚を覚えました。 心を解き放つ、二十四の物語 本書の魅力は、何と言ってもその多様性にあります。各章は、それぞれ異なる季節、異なる時間、異なる登場人物た…

くろいの くろいの なんだ作者:WENG ZIQI風詠社Amazon 黒い影の正体を探る冒険：絵本『くろいのくろいのなんだ』の感想 絵本『くろいのくろいのなんだ』は、シンプルな言葉と大胆な絵で、子どもの想像力を刺激する、魅力的な一冊です。一見すると、何気ない黒い影の描写から始まる物語は、読み進めるうちに、予想外の展開を見せ、読者に深い余韻を残します。このレビューでは、絵本の構成、絵柄、そして私が感じた魅力について詳しく述べていきたいと思います。 物語の巧みな展開：想像力を掻き立てる黒の謎 物語は、タイトル通り「くろいのくろいのなんだ」という問いかけから始まります。ページをめくるごとに、黒い影は…

ボードブック おつきさまこんばんは (福音館あかちゃんの絵本)作者:林 明子株式会社 福音館書店Amazon 赤ちゃんのための優しい月の光：絵本『おつきさまこんばんは』の感想 林明子さんの『おつきさまこんばんは』。この絵本は、数々の賞を受賞し、200万部を超えるベストセラーとして、多くの赤ちゃん、そしてその親たちを魅了してきた名作です。今回、ボードブック版としてリニューアルされたとのことで、実際に手に取って読んでみました。その感想を、このレビューで詳しく述べていきたいと思います。 シンプルなストーリーと美しい絵の調和 この絵本の最大の魅力は、何と言ってもそのシンプルさと美しさにあります。ストー…

2025年版『このマンガがすごい！』の1位作品が発表され、今年も話題が沸騰しています！ オトコ編1位に輝いたのは、心に刺さる青春友情物語『君と宇宙を歩くために』、そしてオンナ編1位は、時を超えた愛を描いた感動作『環と周』。どちらも読めば間違いなく心が揺さぶられる作品です。 この記事では、これらの1位作品の魅力を深掘りするとともに、今すぐ購入するためのお得な方法も徹底解説！さらに、ランキング本の活用方法や注目の特集内容もご紹介します。今年の話題作を見逃さないために、ぜひ最後までご覧ください！ 【目次】 ■2025年『このマンガがすごい！』1位作品の魅力と購入方法を徹底解説 ■オトコ編1位『君と宇…

死に戻りの花嫁は冷徹騎士の執着溺愛から逃げられない (ノーチェブックス)作者:無憂アルファポリスAmazon 死に戻りの花嫁は冷徹騎士の執着溺愛から逃げられない ―徹底的な執着と、揺らぐ心― 本書『死に戻りの花嫁は冷徹騎士の執着溺愛から逃げられない』は、前世の記憶を呼び覚ました花嫁セシリアと、冷徹な騎士ユードの愛憎劇を描いた物語である。結婚式の最中、突如として蘇った前世の記憶。それは裏切りと悲劇に満ちたもので、セシリアは最愛の夫であるはずのユードによって残酷な仕打ちを受け、命を落としたという衝撃的な事実だった。運命の歯車を逆転させようと、セシリアはユードとの離縁を企てるが、事態は予想をはるかに…

本を読みたいけれど、時間がない… と悩んでいませんか？この記事では、アマゾンのオーディブルを活用することで、移動中や家事の合間に好きな本を「聴く」という新しい習慣を手に入れる方法をご紹介します。今なら30日間の無料体験もついているので、「一度試してみたかった！」とお考えのユーザーも安心して登録することができます。 \ 今すぐ始める！30日間無料体験 / 申し込みはこちら アマゾンAudible（オーディブル）が選ばれる3つの理由 ①時間の有効活用通勤中、家事中、運動中など、手や目を使わずに「耳で読書」ができるため、忙しい人に最適です。 ②オフライン再生ダウンロード機能を使えば、インターネット接…

ボートと鏡作者:内村 薫風新潮社Amazon ボートと鏡：生と死、そして現実の歪みへの深遠な問い 本書『ボートと鏡』は、一見すると全く異なる二つの物語、「ボート」と「鏡」から構成されています。しかし、読み進めるにつれて、一見無関係に見えるこれらの物語が、時間と空間を超えた微妙な繋がりで結びつき、読者に深く考えさせる、独特の読書体験を提供してくれることに気づかされます。それぞれの物語について、そしてそれらが一体となって生み出す全体の印象について、詳しく考察してみたいと思います。 「ボート」：安楽死という選択と、残された時間の価値 「ボート」は、末期癌を宣告された父親の物語です。彼は安楽死を強く望…

『極東救世主伝説 少年、異形の機体で無双する。 ―九州大規模攻勢編―』 著：仏ょも／イラスト：黒銀 少年がその異形を駆るとき――人類が世界を取り戻す戦いが始まる。 第二次世界大戦末期に行われた悪魔召喚の儀によって、世界の在り様は一変した。それから一〇〇年。世界の支配者となった悪魔に対し、人類は魔装機体を生み出し抗っていた。そんな中、「異なる現代」の記憶を持つ少年・川上啓太は入学した軍学校で、誰も起動すらさせられなかった試作機との適合に成功する。いきなり戦場に派遣された彼は、前世の知識を活かして、今までの常識を覆す戦果を示してしまう。――それは、人類が世界を取り戻す戦いの始まりだった。 試し読み…

マンガでわかる異世界冒険の書15の購入はこちら マンガでわかる異世界冒険の書15：鮮やかな筆致で綴られる、新たな冒険の幕開け 「マンガでわかる異世界冒険の書15」、通称「異世界冒険の書15」を拝読しました。シリーズを通して魅力的なキャラクターと軽快な展開に惹きつけられてきましたが、今作もその期待を裏切らない、いや、むしろ上回る面白さでした。特に今作は、シリーズを通して積み重ねられてきた伏線の回収と、新たな謎の提示が見事に調和し、読後感の満足度が非常に高い一冊だと感じています。 デコボコヒドラ、新たな試練に挑む 前作までの冒険で、着実に力を付けてきたデコボコヒドラ一行。大魔王との最終決戦に向けて…

完璧主義の天才魔術師様が私の口説き方を私に聞いてくるのですが!? (フェアリーキス ピンク)作者:犬咲JパブリッシングAmazon 完璧主義の天才魔術師様が私の口説き方を私に聞いてくるのですが!? ――完璧主義と恋の行方 本書『完璧主義の天才魔術師様が私の口説き方を私に聞いてくるのですが!?』は、タイトルからして強烈なインパクトを残す、痛快ラブコメディである。王国一の天才魔術師にして、効率厨で高慢な性格を持つマレフィクス団長と、彼の補佐官を務めるミリーとの、予想外の恋模様が軽妙な筆致で描かれており、一気読み必至の面白さだ。 マレフィクス団長という異質な魅力 マレフィクス団長は、まさに「完璧主義…

こんにちは。書評ブログ「淡青色のゴールド」へようこそ。師走ですね。今年も残り僅か、ということで毎年年末に書いている恒例の記事を今年も力いっぱいお送りしたいと思います。ということで、本記事は私が2024年に読んだ本の中から面白かった本をご紹介する記事です。 必ずしも今年出た本ばかりではないですので、古い本も含まれています。小説・エッセイから5冊、それ以外のジャンルからは10冊の合計15冊をご紹介します。

この人の「元彼の遺言状」を読んだ気でいたけど、多分、綾瀬はるか主演のTVドラマを見ただけだった。あれ面白かったんだ、彼女とバイト青年との関係性とか。 この作品でも、女性弁護士 剣持麗子が拾ってきた黒丑という青年の存在感が、イケメンでしっかり者なのにちょっと素性が知れなくて気になる。とにかく、ギリギリ、無理！とならないていどに意表をつく展開で、どんどん読ませるんですよね。 行間から立ち上がるような生々しい人物像は、あまり感じない…登場人物の姿は顔のない姿かたちのままだけど、みんな縦横無尽に動き続けていて、それを追っかけるのが楽しくてたまらない。という読書体験でした、私は。 「元彼」とこれの間にも…