<所感> 10数年ぶりに再読。 婚約者(後の妻)のいる好青年がタイで出会った女性とひたすら逢瀬を重ねる前半。 25年後に再会し、当時は言えなかった気持ちを確認しあい、そして永遠の別れが結論の後半。 女性目線、特に青年の妻の立場では、三流文学と評されるであろう内容。 しかし男性諸君は何か感じるものがあるのでは。特に青年を過ぎた世代にとっては。 なんだかずっと前の、遠い日の花火を見たような、そんな気持ちになる。 そしてやっぱり病の記述は卑怯である。その描写はそれだけで泣ける。再読でも涙が不可避であった。