謡蹟巡り

お能（舎利） 辰年に泉涌寺の舎利殿が公開されるということで、行きました。 仏舎利を盗もうと足疾鬼が舎利殿に入る！ そこへ韋駄天が追い立てるという勧善懲悪の話。 一畳台の上り下がりで表現する、天上界・下界を行き来する。 中は撮影禁止でしたので、スケッチをしました。ありがとうございます。 韋駄天と月蓋長者の像があります。 鳴き龍の絵が素晴らしかったです。 泉涌寺 舎利殿

お能（求塚） 一人の菟内乙女に、二人の男性が恋をした。どちらが付き合うかという話になり、鴛鴦を射止めたほうが付き合えることで話をつけ、いざ対決してみればなんと二人とも鴛鴦の片方を射止めてしまった。 困り果てた乙女は、生田川の名に反して、入水してしまう。 少女は地獄に落ちて苦しんでいた。鴛鴦も乙女をついばみ、鬼も責め苦をやめない。 僧侶の読経でしばし地獄の炎がされども、柱にすがれば火炎の柱となり、八大地獄の中で少女は身を焦がしながら消えていく。 自分のせいで鴛鴦の片方が死んでしまったという因果を認めることが、救いなのかと思う。 西求塚・乙女塚・東求塚 生田の森

お能（玉蔓） 源氏物語にでる夕顔の娘、玉蔓。 人懐こく、おそろしくかわいらしい玉蔓。 福岡の乳母に育てられ、かわいく美しく育つ。求愛をうけても都にいる母に会いたいと断り続ける真摯な乙女。 けれど都へ行っても頼るあてもなし、長谷寺で参るとなんと光源氏の侍女朝顔に会うのでした。 玉蔓、京都観世会館で舞わせていただきました。ありがとうございました。 玉かづらのお菓子も食べて、心も体も玉蔓です。 長谷寺、二本の杉 仕舞（玉蔓） 鍵善良房 玉かづら

お能（岩船） 岩船の謡に登場する津守の浦！ 金銀珠玉は降り満ちて山のごとく津守の浦に君を守りの神は千代まで栄こうる御代とぞなりにける 岩船のでは物質的な富がもたらされるという意味合いなのかもしれない。 ありがたいことに、仕舞（岩船）と附け祝言（四海波）を奉納させていただけることに。 本当にありがとうございました。 津守神社 奉納

お能（屋島、敦盛、知章、経正、忠度） 一の谷へ向かう義経一行。その前にこの岩に腰を掛けて休憩したという。 また若宮神社の絵馬が風にたなびきカチカチと音を鳴らしたと。 そこでこの勝負は勝ちだと思い、戦場へ赴くのだ。 つまり、このあとには一の谷、屋島、壇之浦の戦いが待っている！ 若宮神社、義経腰掛の岩

お能（嵐山、吉野静、二人静、忠信、吉野天人） 水分（みくまり）神社の神と勝手神社の神と金峯山寺の蔵王権現が登場するお能（嵐山） 花矢倉では頼朝から逃れる義経の囮となって、迫る僧兵や横川覚範にたいして矢を放った場所です。横川の首塚もあります。 ※事前調査をしていなかったため、書院にいっていません。絶対に再訪します。 金峰山寺、水分神社、勝手神社 義経隠れの塔

お能（三山） 飛鳥の里で、耳成山の桂子・畝傍山の桜子・香具山の公成の物語。 男女の恋物語。桜子が桂子の祟りを払ってくれと上人に頼み、のちに桂子が桜子への恨みを話す。 そのあと桜子と桂子が互いに桂の枝と桜の枝をもって打ち合うという場面。 最初は桂子と愛をはぐくんでいたが、やがて桜子という乙女に心が移ってしまう。 桂子はもう花咲くことのない悲しさや桜子への嫉妬やさびしさに、心が狂うのだろう。 そもそも、心をうごかす男がいけないのではないかという問題はおいておきます。 耳成山、畝傍山、香具山