国民体育大会(国体)から改称した「国民スポーツ大会(国スポ)」の廃止に全国知事会会長の村井嘉浩・宮城県知事が言及し、波紋を広げている。持ち回りで開催する自治体の財政負担が理由だが、国体では以前から有力選手の所属先の移動なども問題になっていた。国民の関心が下がっても維持されてきた背景に、五輪に連なるスポーツ界の意向を指摘する声も。果たして「廃止」は現実となるのか。(山田雄之、岸本拓也) ◆戦後の国民にスポーツで勇気と希望を 「廃止も一つの考え方だ」。宮城県の村井知事は8日の記者会見で国スポについて、こう述べた。 国スポは「国民体育大会」として1946年に始まり、各都道府県の持ち回りで毎年行われて…