~名古屋市美術館にて~ 「丁寧な暮らし」という言葉が注目を集めてどれくらいになるでしょう。 約100年前に思想家・柳宗悦が説いた「民藝」-日々の生活の中にある美を慈しみ、素材や作り手に思いを寄せる生き方ーの思想が、今日、ますます注目されてきているようです。 名古屋市美術館で開催中の「民藝MINGEI~美は暮らしの中にある」展は「衣・食・住」をテーマに、柳らが世界各地で集めた約150点の品々が並びます。 「人とモノと環境の良い関係」を再考するようなメッセージが込められており、現代の「丁寧な暮らし」ブームの原点を見るような内容でした。 ◆日常の中にある美との出会い 展示会場に一歩足を踏み入れると、…