中世、高津川と益田川が合流してできた潟湖に面する中ノ島(中洲)に形成された港町。現在の益田市中須町周辺。同地の中須東原遺跡や中須西原遺跡からは多くの貿易陶磁が出土し、舟着き場跡とみられる礫敷き遺構などが検出されている。 益田川下流域の寺社 沖手遺跡 中須東原遺跡 中須西原遺跡 文献史料からみる中須湊 参考文献 益田川下流域の寺社 中須の湊が営まれた益田川下流域には、かつて「福」のつく寺が五寺建立され、平安期の万寿年間に津波で流失したという伝承がある。 益田川河口部の右岸、久城側にあったとされる妙福寺と蔵福寺についてはその場所は不明。安福寺跡は益田川の河口に近い左岸側と推定され、その後、応安七年…