ポール・オースターにあやかって赤いノートブックを買った。そしてそこに来年と言わず今日から、新しい作品についてのメモを書き始めた。以前に書いたことがある自分の中の隠された要素、「ヘンタイ」な部分について書いてみたいと思ったのだ。過去に『ノルウェイの森』の登場人物たちの会話や彼らが織り成す思索に惹かれたこと、あるいは過去に「オタク」と呼ばれる雑誌を読み耽ったこと、宮崎勤事件にショックを受けて自分の中でくすぶるねじれた願望に思いを馳せたこと、といったことについて書ければと思う。高校生の頃のことを思い出した。悪夢のような時期だった。誰とも打ち解けて会話をすることもできず、1人で吉本ばななや島田雅彦の本…