冷戦の開始から1950年代前半にかけてアメリカで猛威を振るった赤狩りが背景となっている。あのチャップリンすら国外追放にした当時アメリカのマッカーシズム「マッカーシー議員と非米活動委員会」。実力と人気を兼ね備えた脚本家だったトランボの人生もこれによって大きく狂わされていく。 その経緯は本編を見て頂くとして、刑務所から出所後に偽名で書いた脚本がすごすぎる。「ローマの休日」「スパルタカス」「Exodus」などなど。「Johnny Got His Gun」(ジョニーは戦場に行った)は1939年に書かれた原作小説だが、とにかく恐るべき才能で、こんな偉才を明確な証拠もなく起訴収監に至ったのだから、当時の赤…