「物理学・化学の世界であれ、地学・生物学の世界であれ、また精神と行動の世界であれ、世界についての真実を認識し直視するときにのみ、われわれは、世界における自らの真の地位を知ることができよう」(ジュリアン・ハクスリー)。 「科学的社会主義」(用語はもっともらしいが、マルクス・レーニン主義の修正版)という“ドグマ”に曇(くも)らされた不破 哲三の目には、1974年頃の世界は、「もっとも発達した社会主義国であるソ連」があり、「いままでに地球上に14の社会主義国が生れた」世界であると見えていた。 ところが、真実のソ連は、「共産党の有力者や彼らと癒着した一部の人々が甘い汁を吸う一方で、庶民は飢えと逮捕や処…