レモンがインドから中東にもち込まれ、栽培が開始されたのは9世紀・10世紀のことであり、13世紀になると、中東全域でよく知られた果物として文献資料に記述されるようになる。特にエジプトでは10世紀以降に栽培が普及し、その医学的効能についても重視されていた。 レモン栽培の伝播 アッバース朝でのレモンの利用 アンダルスへの普及 エジプトでの普及 レモンの医療利用 エジプト特産の接ぎ木レモン 参考文献 レモン栽培の伝播 レモンの原産地について、10世紀のホラズム朝出身の医学者ビールーニーは、インド北部であると述べ、以下のように効能を記載した。 カスダール(パキスタン南西部のクエッタの南に位置する町)から…