実践力ある指導者の育成を次話で、と前話で締めくくったが、さらに次話に送る。その前に新規就農者数の現状を確認しておこう。 農水省の数字に依れば、2022年の「新規自営農業就農者」は31,400人である。しかし20年後も確実に営農を続けてくれると期待できる49歳以下は、そのうち6,500人 (21%) にすぎない。その8年前の13,200人から半減している。2015年から2020年の5年間で基幹的農業従事者が40万人減った。年平均で8万人も離農しているのに、6,500人の新規就農では食料自給を担保することなどできやしない。 新規就農者の約8割を占める50代以上の人々も、相当の生産力を維持する役割を…