20代後半くらいからの私の人生はこれ以上悪くならないと思えるほど最悪だと思われた。そんな時、朝バス停でバスを待っていると、ちょっと苦手な人に出会った。無口で話すのが苦手な私は、何か話さねばいけないと思わず「私、三浦綾子の道ありきを読んだの」と話題を探して言った。すると彼女の口から「私、クリスチャンよ」という意外な言葉が飛び出した。何故なら彼女は別の部署の検査技師だったが、人の悪口を言う私の苦手とする人だと思っていたからだ。 病院に「聖書研究会」があるよ、来ない?と言われた。そんなのがあるのかと驚いて、私は行く気になった。小説「道ありき」を読んでから聖書を読んでみたいと思ったからだ。 そこは色ん…