塩狩峠 (新潮文庫) 作者:綾子, 三浦 発売日: 1973/05/29 メディア: 文庫 塩狩峠はかつての天塩国と石狩国の境(現在は和寒町と比布町)にある峠である。1898年に鉄道が敷かれ現在では国道40号、道央道が並走し旭川-名寄その先の稚内までを結ぶ道となっている。(道央道は士別剣淵まで) 本小説では1909年に実際に起きた列車分離、逆走事故による殉職事故を題材とし、多くの命を自らの犠牲によって救った若き鉄道職員の生涯を描いている。 明治時代、キリスト教はヤソと呼ばれ多くの人には受け入れられていなかった時代である。武士の家系で生まれ、祖母に厳しく育てられた幼少時の信夫もまた、受け入れるこ…