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道浦母都子

(読書)
みちうらもとこ

1947年和歌山県生まれ。歌人。
高校時代から短歌を始め、早大在学中に短歌誌「未来」に入会、近藤芳美に師事。作歌活動のほか、評論やエッセイも手がける。著書に、『無援の抒情』(現代歌人協会賞、岩波現代文庫)など。

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富士を詠んだ短歌3  富士颪(おろし)ひょうぎょうと吹き凍りたる湖(うみ)のもなかに波青くあがる 前田夕暮  不二ヶ嶺はいただき白く積む雪の雪炎(せつえん)たてり真澄む後空(あとぞら) 北原白秋  しづけさは湖(うみ)にうつれる富士のかげ一鳥(いってう)飛ばず一魚踊らず 吉井勇  富士の嶺の上に到るやただに消ゆるうすべに色に雲のいくひら 若山喜志子  富士ヶ嶺は奇(くし)びの山か低山(ひきやま)の暮れ入る時を赤富士と燃ゆ 吉野秀雄

5月5日子供の日は,稲村ヶ崎まで行って来ました. 一番近いのは江ノ電稲村ヶ崎駅ですが,鎌倉高校前で降りて,海を見ながらの散歩. 鎌倉高校前で降りると,さすが連休,浜には人も多く出ていました.中国・韓国の若者にとても人気のスポットになっています.スラムダンクの影響も大と聞いています. 七里ヶ浜からは,江の島と小動岬の間の海の向こうに,富士山がきれいに見えました. 浜の一番奥には,砂浜に咲く花々も. 七里ヶ浜から稲村ヶ崎の間は砂浜はほとんどなくなり,岩場が主,というより道路ギリギリまで海があると言った方が良いかもしれません. 稲村ヶ崎は,公園になっていて(鎌倉海浜公園稲村ヶ崎地区),富士山を見る絶…

桜を詠んだ短歌4 鎌倉鶴岡八幡宮の段葛,源平池の桜は,まさに満開.妙本寺の桜も見応えがありましたが,本覚寺の八重桜は早くも散っていました. さくらさくら美(うま)しさくらの幻惑にのめり込めたる日本浪曼派 道浦母都子  わが胸をのぞかば胸のくらがりに桜森見ゆ吹雪ゐる見ゆ 河野裕子   日本的美意識なぞの埒の外咲きたくて桜うすべにを吐く 松平盟子  愛恋はさくらはなびら散りぬれば散りぬるあとの風のなごりよ 紀野恵

今日は,鎌倉鶴岡八幡宮の桜を見に行って来ました. 段葛の桜,源平池の桜,今がまさに見頃.ほぼ満開でした. 宝戒寺,妙本寺の桜も満開.特に妙本寺の桜はなかなか見応えがありました. 本覚寺の八重桜は,かなり散ってしまっていて、やや残念.今年の桜は見頃の時期が短いようです. 桜を詠んだ短歌4 (古今短歌歳時記より) さびしからぬと思ふや桜花の領に入りひとり春たつ祝祭をなす 稲葉京子 桜花の領 たてがみをなびかせ駆け出す馬ありと思わるるまで桜花吹雪ける 松坂弘 石の鳥 さくら花散る夢なれば単独の鹿あらはれて花びらを食む 小中英之 翼鏡 さくらさくら美(うま)しさくらの幻惑にのめり込めたる日本浪曼派 道…

秋草を詠んだ短歌  辞典では,秋草は「秋に花の咲く草」.雑草たちも花は咲かせますから,秋草と言ってもいいのですが---  秋草に置く白露の飽かずのみ相見るものを月をし待たなむ 大伴家持  吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ 文屋康英  今朝のあさの露ひやびやと秋草やすべて幽(かそ)けき寂滅(ほろび)の光 伊藤左千夫  一桶の水うちやめばほろほろと露の玉ちる秋草の花 正岡子規  秋草にうもれて返り咲くつつじ浅間はあはき噴煙(けむり)をまとふ 大西民子

「秋草」ときいて--- 私が思い浮かべるのは雑草たち. 草取りをさぼったわが家の庭には,秋の雑草が生い茂っています. 今年元気なのはイノコヅチ.今まで少なかったのに---.カラムシは近くで見かけたもの. 通りがかった建築用地.エノコログサが全面を覆っていました.風に揺れて光ると,かなり美しいと言える光景. ススキは,勝手に映えてくると雑草ですが,きちんと植えられていたり,生える場所によって鑑賞に十分堪える美しさ. 日本国語大辞典では,秋草は「秋に花の咲く草」.雑草たちも花は咲かせますから,秋草と言っていいのですが--例として「クズ、ススキ、キキョウ、オミナエシ」とあげられると,「観賞に堪える花…