今なお、神事が続いている諏訪の「御神渡り」と、武田勝頼とその正室・龍勝院の関係。果たして、今回は、何が発見できるのか?レッツ考察です!! 図1・illustrated by 林慎太郎。 まずは御神渡りの記録について、當社神幸記を調べてみよう。 諏訪史料叢書 第17巻 [1] に、當社神幸記の記載内容がまとめてある。武田勝頼が元服した永禄四年から、跡継ぎが確定し、甲府に戻った元亀二年までの記述を見てみる。御神渡りのあった日付と奉行所への報告日(進上日)は表1のようになっている。 表1・御神渡りの日付と進上日 このうち、赤字の部分に注目してほしい。進上日の日付が吉日となっているのがお分かりいただけ…