レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介するは「シルバービュー荘にて」(2021)です。 激しい雨が降り注ぐロンドン、ウェスト・エンド朝十時。ぶかぶかのアノラックを着た若い女リリーがある家の前で立ちすくみ、ボタンを押した。ドアから現れた男、プロクターに彼女は持ってきた手紙を渡し、立ち去る。彼女はタクシーを呼び止めて、リヴァプール・ストリート駅までと言うのだった… こんな書き出しで始まるスパイ小説の巨匠ジョン・ル・カレの遺作を読んでみました。その感想を簡単に紹介したいと思います。 まず、不勉強にもこの小説が存在しているとは全く知りませんでした。前作「スパイは今も謀略の地に」(…
今週のお題「最近読んでるもの」 洋書を読んだ記憶は、高校生の時にマーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」くらいで、最近では2~3年前にヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」を読んだ。 一つの作品を読み終わるのに3週間かかったのは初めての経験だ。 時間がかかった要因のひとつは、最近の朝の通勤電車が混み過ぎて、本が開けない。次に、カタカナ名前で登場人物が多いと覚えられなくて、何度もページを行ったり来たりして遅々として進まない。時代小説の場合は、同じような長い名前でも、漢字なので読めなくてもその人が漢字としてイメージできてしまう。 マーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」は、映画が大好きだ…
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); アニメーション映画 パプリカ パプリカ 『パプリカ』とは あらすじ 登場人物 千葉 敦子 / パプリカ 島 寅太郎 時田 浩作 粉川 利美 乾 精次郎 小山内 守雄 あいつ 日本人形 氷室 啓 玖珂 陣内 奇才・今敏監督の遺作にして最高傑作 時代を先取ったサイケデリックな映像美と癖のあるキャラクター 『パプリカ』とは 『パプリカ』(PAPRIKA)は、今敏監督による日本の劇場用アニメ映画。 原作は筒井康隆氏が1993年に発表した長編SF小説『パプリカ』。 他人と夢を共有できる画期的な装置の発明…
tv.minkei.net View this post on Instagram A post shared by 木根尚登&スタッフ (@kinenaoto) www.instagram.com 2020年、大阪芸術大学制作作品。監督は大森一樹を含め七人の名前が連ねられており、この日の上映後の大阪芸術大学関係者のトークイベントでどの部分がどの監督が担当したのか紹介されていた。 とはいえ全体の統括は大森監督であり、随所にその「らしさ」が反映されている。 「Wの悲劇」('84)を彷彿とさせる劇中劇と学内の人間模様のシンクロ、原一男監督の怪演、その原監督の著作「踏み越えるキャメラ」を手に朗読する…
U-NEXTより:ストーリードイツの港湾都市・ハンブルク。諜報機関でテロ対策チームを率いる練達のスパイ、ギュンター・バッハマンは、密入国したイスラム過激派の若者・イッサに目をつける。バッハマンは彼を利用し、テロリストへの資金支援に関わる“ある大物”を狙おうとしていた。 U-NEXTで2022年11月30日 23:59まで配信 誰よりも狙われた男 Amazon GYAOで12月5日(月) 23:59まで 誰よりも狙われた男 | 映画 | 無料動画GYAO!
大作曲家すぎやまこういち先生(90)が亡くなられた事は恐らく多くの方がご存知だろう。 私はすぎやま先生の訃報を受け入れるまで、1日ほどを要した。これは私にとっては親族の訃報以外では初めての反応だった。 すぎやまこういち先生は、私にとって作曲・音楽の全般に於いて神様だった。 すぎやま先生の訃報は私にとってもダメージが大きく、非常につらかった。先生のご逝去を悼もうにも、どうしてもそれを受け入れたくないような心情が私の中にあったのだ。 世に言う「天才作曲家」というのはすぎやまこういち先生の方な方の事をいうのだろう。疑う方は先生の作品たちを聞いて見てほしい。 すぎやまこういち先生が亡くなった、そう私が…
死仮面 「金田一耕助」シリーズ (角川文庫) 作者:横溝 正史 KADOKAWA Amazon 文庫版を探しましたが、既に絶版のようです。 頑張って探してたんですが、最初は『生ける死仮面』という作品がこの『死仮面』のことだと一瞬勘違いしてしまいました。 『死仮面』と『生ける死仮面』は全く別の作品でした。 という訳で、文庫版が手に入らなかったので今回はkindleで読みました。 本作品は「死仮面」と「上海氏の蒐集品」の2作品が収録されており、「上海氏の蒐集品」には金田一耕助は登場しません。 死仮面、と聞くと分かりにくいかも知れませんがデスマスクのことです。 とあるうだつが上がらない男の部屋から腐…
フレデリック・フランソワ・ショパン (フランス語 Frédéric François Chopin 、ポーランド語 Fryderyk Franciszek Chopin) ワルツ第19番 イ短調 遺作(Waltz No.19 in A minor, Op.Posth.) なんか凄く雨っぽい曲。シンプルで淡々としてるのが好きな人も多そうな。 www.youtube.com www.youtube.com
さて、今日は、 急遽予定が変わりまして、 先週末にTVニュースにもなりましたが、 ワタシの担当現場を廻り、 「職域接種」を、 しますか?しませんか?と、 実働隊員とその家族の意思を、 一人一人確認しました。 てな訳でランチネタはなく、 いつもの貯金の読書ネタです。 → 「いのちなりけり」「花や散るらん」(文春文庫) → 「大獄 西郷青嵐賦」(文春文庫) → 「秋霜」(祥伝社文庫) → 「散り椿」(角川文庫) → 「さわらびの譜」(角川文庫) → 「はだれ雪」【上・下】(角川文庫) → 「神剣 人斬り彦斎」(ハルキ文庫) → 「蒼天見ゆ」(角川文庫) → 「春雷」(祥伝社文庫) → 「陽炎の門」…
キューブリック監督が最後に描くのは愛と性 人間の内面を覆う秘密のベールをはいでいくアルトゥル・シュニッツラーの『夢小説』を映画化した本作は、スタンリー・キューブリック監督の12年ぶりの新作であり、製作時は仲睦まじい夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンがまさに体当たりで訳あり夫婦を演じたことが大きな話題となりました。そして、残念ながらキューブリックの遺作となってしまった作品です。トリッキーにも見える表現で、人間の奥底に潜む本質をえぐり出してきた鬼才キューブリックにとり、最後となったテーマはずばり愛と性(セックス)。愛や性に対する男女間の違いは自明の理なのに、お互いの気持ちをひとつにしよ…