地方(特に山間部)では「うちのイエ」「となりのイエ」の地域拡大版としての「うちの部落」「となりの部落」という言い方*1で普通に使われていた*2。
混用を避けるためにマスコミ等の自主規制語に含まれ「集落」「地区」への言い換えが行われている。
民俗学や社会学の立場からすると、村落共同体より小規模な共同体を一語で指す語が使えないのは不便ではある(集落という語の指示範囲はそれなりに広いので、「集落共同体」は用語としてはかえってわかりにくいものでしかない)。
本来の用法は1.の方であり、被差別部落を指す2.の用法は別の語から引っ越してきた言い換え語だった。が、時間経過とともに言い換え先の語が差別的な語と見なされるようになり、使用が避けられるようになる、という展開を辿っている。