教育心理学者、大妻女子大学教授。1961年神奈川県生まれ。1984年東京大学教育学部教育学科卒。91年同大学院教育学研究科教育学専攻博士課程単位取得退学。1992年南山大学文学部講師。95年助教授。1997年お茶の水女子大学文教育学部助教授。03年同大学子ども発達教育研究センター助教授。03年同教授。04年子ども発達教育研究センター長。2007年大妻女子大学家政学部児童学科教授。2011年教職総合支援センター所長。
迫り来るコロナ危機の中で 北海道の新型コロナ感染者が急増する中で,現実的な対応に追われる11月だった。 実際に近隣の小中高等学校で陽性者が発覚して学級・学年閉鎖が起こり,家族が陽性者の場合どうするか,学年閉鎖・学級閉鎖の判断をどの段階でどのような基準でするのかなど,検討しなければならない事案が一気に沸いた。保健所からの対応を初めて具体的に見聞きすることも場面も多くなり,迫り来る問題に議論しなければならない時間が増えた。 感染不安も高まり,出席停止扱いで欠席をする生徒も見られるようになる。一方で,休んでいる間の学びの保障をどのように行っていくか,もし受験期で同じようなことが起こった場合,どのよう…
秋頃に、「心」に焦点化する教育政策というテーマでゼミ報告する機会がありました。戦前の修身から戦後の道徳*1への連なりの中で、教育が子どもや大人(教員)の態度や関心といった心の在り方に介入しようとする試みがどのような意味をもつのか考察しました。 ここでは、報告作成時に参考にした文献やホームページが現場や日常生活でも役立ちそうなものだったので、ご紹介したいと思います。 明治大学科学コミュニケーション研究所 内にあるGijika.com(2020年12月4日取得)→特に「評定方法の学習」「評定の基本的考え」は、科学リテラシーを学ぶ上でとても参考になります。 原田実,2015-6,「続・江戸しぐさの正…
東洋館出版社 編『ポスト・コロナショックの学校で教師が考えておきたいこと』を読みました。たくさんの方が、書かれていていろいろな視点で「ポスト・コロナショックの学校で教師が考えておきたいこと」を知ることができます。ポスト・コロナショックの学校で教師が考えておきたいこと作者:赤坂 真二,内田 良,小川 雅裕,加固 希支男,川上 康則,川越 豊彦,喜名 朝博,黒崎 洋介,酒井 朗,末冨 芳,副島 賢和,田村 学,津崎 哲郎,土居 正博,苫野 一徳,中原 淳,奈須 正裕,萩原 聡,初川 久美子,放課後NPOアフタースクール,堀田 龍也,前馬 優策,山口 晃弘,山中 ともえ,渡邉 正樹発売日: 2020…
軽井沢風越学園(以下風越)の3ヶ月の試行錯誤をベースに、ポスト・コロナの学校像を描いてみたいと思います。 今回明らかになったのは、物理的に登校しなくても学ぶことは十分可能ということです。午前中は家庭でオンラインを活用して個別的に学び、午後は校舎でプロジェクト(教科融合の学び)というハイブリッドなかたちがスタンダードになっていくでしょう。(岩瀬直樹、中原淳、妹尾昌俊、他『ポスト・コロナの学校を描く』教育開発研究所、2020) おはようございます。あの「鶴の一声」がなかったら、上記の引用(もと教員の岩瀬直樹さん)にある《物理的に登校しなくても学ぶことは十分可能》であるということにも、ハイブリッドな…
久しぶりに教育関係の話を書く。教育関係の皆様は無事苦難の5年を乗り越えられただろうか。 文科省主導でGIGAスクール構想が進んでいる。詳しくはちゃんと文科省に飛んで欲しいが、簡単にいうと一人一台端末とwi-fiは最低限用意しようぜ、その上でテクノロジーを使って学習の個別最適化して行こうぜという方針のこと。予算度もどんどんついて特需状態なので、いろんなメーカーやアプリ開発者とEdtech業者とICTが得意な研究者が意気込んで動いている。 しかし当然問題点もあるので検索してみると、いろんな指摘が散見され、ノウハウ蓄積されてなくね?とか、このパッケージに対応するアプリやデバイスなくね?とか、あったと…
多くの先行研究がこれまで示唆してきた結論は「オンライン学習は、対面授業と比べて学習効果が高いか、ないしは同等」というのが定説だと思う。わたしがオンライン授業を一か月にわたり行ってきた経験からも、おそらく「オンライン授業の学習効果は対面授業よりも高い」という結論が出ると思う。~中略~。 しかし学習効果としては「高い、ないしは同値」ということは言えても、それは学生たちが経験する「学習経験」とは同値ではない。(東洋館出版社 編『ポスト・コロナショックの学校で教師が考えておきたいこと』東洋館出版社、2020) おはようございます。コロナショックのどさくさに紛れて算数の授業で単元内自由進度学習を採用とい…