1947年11月9日、東京生まれ。作家、評論家。早稲田大学文学部講師 桃山高校卒業後、十数種の職業を転々とする。京都文学学校自主講座運動、京大西部講堂連絡協議会、劇団曲馬館などに関わる。 評論に「北米探偵小説論」(日本推理作家協会賞受賞)、小説に「アノニマス」。 筆名(?)は横溝正史「びっくり箱殺人事件」の登場人物からか?
今日は、岡庭昇さんの忌日だが、著書を読み返す余裕がない。思い出を振り返ることで追悼の意を表そう。 80年代の後半の頃だったろうか。岡庭さんをリーダーとするグループで、月に一回「同時代シンポジウム」という集まりが開かれていた。岡庭さんはそれ以前に「同時代批評」という批評誌を編集・出版していたのだが、それを引き継ぐ若い友人たちが運営する会だったと思う。岡庭さんの参加のない会もけっこうあったような気がする。 昔から有名人だった平岡正明の話を聞いたのもこの会だった。文芸批評の高橋敏夫もまだ若く、明晰なしゃべりに関心したのを覚えている。彼はその後早稲田大学文学部の名物教授になった。先日亡くなった小説家の…